ジャストインケースとは
企業経営では、必要な時に必要な量を調達するジャストインタイムの考え方で在庫を調達することを意識して中小企業の現場を見てきました。しかし、今回の新型コロナウイルス感染症からウクライナ侵攻の影響で手に入らない部品が出てきました。
実際には、コロナ前から入手しにくい部品もありましたが、需要に対して供給が間に合っていないケースでした。コロナ禍では物流、特に、コンテナ船が手配できないという理由が多く聞かれました。ウクライナ紛争後は材料高騰による影響もありました。
従来のジャストインタイムでは対応が困難な部品は、万が一の備えを意味するジャストインケースの考え方で、在庫を通常の部品よりも多く確保する必要があります。その際に大切なのは全ての部品を増やすのではなく、どの部品の在庫量を増やすかという選別の視点です。
マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史