総代理店契約と通常代理店契約

流通戦略では代理店の活用が売り上げ拡大の重要なファクターになる場合があります。中小企業が注意すべき点は、総代理店契約する場合です。総代理店契約を締結することで製品を拡販してもらえると思っていた中小企業の製造業者が売り上げが上がらなくて困るケースです。

具体的には、売り上げが上がらないので他の代理店と契約を締結する際に、総代理店契約があるので他の代理店と条件が合致しないケースがあるからです。具体的には、総代理店が一次代理店であるため、他の代理店は総代理店と契約して二次代理店になります。

マージン率の問題で他の代理店が二次代理店にはなりたくない場合には拡販が見込めなくなります。そこで、総代理店契約の際には売り上げが上がらない場合や契約期間などの条件を設定すること、販売の初期段階では通常の代理店契約を複数の代理店と締結する方がリスクは低減できます。

マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史