価格交渉の立場の違い
製品を製造販売するメーカーは、立場の違いにより価格交渉の戦略に違いが生じます。それではその立場とは何かと言いますと、業界におけるリーダー、フォローワー、チャレンジャー、ニッチャーです。リーダーは業界トップで製品の顧客におけるシェアがトップのメーカーです。
リーダーはシェアが大きく、顧客に対する価格決定権を持っています。商社マンの立場では、顧客とリーダーの間で価格交渉を進めることになります。リーダーが交渉した後に、その価格の上下幅と同じ差額を追随して価格を変動させるのがフォローワーで、シェア比率を維持できます。
一方、リーダーやフォローワーのシェアを狙ってシェアを大きくしたいのがチャレンジャーです。商社マンはチャレンジャーの製品を販売することはやりがいがあります。また、ニッチャーは他社が手を出しにくい特殊な製品のメーカーで、市場が狭いので競争には巻き込まれにくいです。
マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史