原材料動向 銀投機
ある経営者から本年3月に「銀に投機するのはどうか」との相談があり、「金が高騰しているので、銀も高騰する可能性はある」と回答しました。世界銀行によると、銀の価格は2025年3月33.19USドル/トロイオンス(※)に対して、2025年10月49.44USドル/トロイオンスと上昇しました。
ブルームバーグによると、12月4日時点の銀(CMX)57.49USドル/トロイオンスです。日本経済新聞によると、銀の国際価格の指標となるロンドン現物価格は10月17日の取引で54.47USドル/トロイオンスの最高値、12月3日アジア時間の取引では上値が58.94USドル/トロイオンスになった。
米国の利下げや米連邦準備理事会(FRB)に対する懸念により、投資家がドル建て資産から金・白金・銀・銅など貴金属と言われる現物資産に資金を分散する動きが要因です。投資需要の伸びが銀価格を押し上げており、冒頭の経営者はその質問から投資家と同じ思考パターンの持ち主です。
※ 1トロイオンス=31.1034768g
マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史
