商社「行って来い」の商売原則
商社「行って来い」の商売原則とは、得意先の商材を販売することや仕入先に原料を販売することです。全くの新規顧客を開拓するには労力、コスト、時間が必要になります。まずは既存の得意先を仕入先に、仕入先を得意先に変えるための営業に注力する考え方です。
最近、物流会社で取り組もうとしているトラック輸送の帰り道に、届け先や近隣の企業から配送の仕事を受注して効率化する仕組みも同様です。得意先等の商材を販売できれば最終顧客の販売状況や市場動向が分かるようになり、得意先の購買や営業との関係性が深くなります。
これは商社マンの得意先を大事にするか仕入先を大事にするかの論争にも終止符を打てます。その答えは「得意先も仕入先も大事」という一段格上の考え方になります。他社への競合優位性を確保できるので、得意先と仕入先の製商品・サービスの商流を調査することは大切です。
マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史