営業方法 価格決定方法「フォーミュラ制度」

様々な原材料の価格が上がって、いよいよ小売店で販売されている商品の多くが10月に上がります。原材料等の商社は価格高騰に伴って売上高も上がっていると推察されますが、値上げ交渉は相手が大手企業になればなるほど厳しい局面を経験することになります。

大手企業の顧客相手に原材料を販売している場合には、仕入先メーカーから値上げ交渉の依頼がまず最初に商社に来ます。一方で、価格交渉が必要ない価格決定方法を「フォーミュラ制度」といい、原材料の価格が決定した後にその価格に合わせて価格を決定する方式です。

例えば、国際価格の過去3カ月分を平均した価格で今後3カ月の価格を決定する方法です。営業担当者は見積書を3カ月に1度作成して大手企業の購買担当者に提供します。この場合には、厳しい価格交渉はないものの営業担当者として価格交渉での活躍の場がありません。

マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史