営業方法 卸売業の役割

卸売業は小売業と製造業の間に入って商品やサービスを取引する中間業者です。小規模製造業者が売り手の場合、買い手の大手企業から問い合わせがあり、見積後に受注できた際に、複数社の卸売業者を紹介されて「選択してください」と言われることがあります。

その際に、売り手は買い手からの依頼だからとの理由で卸売業者を選択します。売り手の小規模製造業者の立場では、買い手が大手企業の場合には卸売業者を通さないで直接取引したいと思うこともあります。買い手の大手企業の立場では、仕入先の取引口座を開設するための社内決裁等が必要となります。

そこで、通常取引のある卸売業者を使うことになります。買い手の大手企業は複数の購入物を卸売業者にまとめて支払うことができるのでマージンと引き換えに業務効率化が実現でき、卸売業者から商品やサービスの競合情報を入手できます。卸売業者は自社の存在価値を顧客に訴求できればチャンスは広がります。

マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史