少し難しい仕事に挑戦して技術を磨く
ある中小製造業の経営者と議論している際に、従来とは異なる業界から仕事の依頼が来ているとの報告がありました。基本的には、コア技術を使ってターゲット市場に属する顧客の要望に適合した製品、つまり、カスタマイズ製品を開発製造する会社です。
競合他社の標準品では対応が困難な場合に、駆け込み寺的な存在として業界内では有名な企業です。従来の業界向けの製品でも困難な場合が多いのに、新規の業界向けの製品に挑戦することは市場開拓のため、技術的な課題解決の能力に加えて、人材と資金と時間が必要になります。
そこで、今後の企業の技術力向上と製品の機能改善を見込んで、少し難しい仕事に挑戦することを勧めました。この経営者もこれまでに苦労して技術的課題に向き合った後には、必ず製品の機能改善につながった経験と実績があるので、難しい仕事に取り組むのに抵抗はないようです。
マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史