年収は2極化しているのか?

日本人の年収が2極化しているのではないかという仮説を立てて、統計データを調査しました。統計データとしては、厚生労働省の国民生活基礎調査の概況を参考としました。本調査は3年に一度、大規模な調査を実施しています。中間の各年は簡易調査を実施してます。

調査対象は全国から無作為に抽出し、大規模調査約27万7千世帯、簡易調査約5万5千世帯が対象です。今回は、令和5年(2023年)調査と20年前の平成15年(2003年)調査と比較しました。その結果、高額所得者と低額所得者で2極化ではなく、総体的に所得が低減していました。

具体的には、令和5年所得金額1,000万円以上は11.6%、平均所得金額524万2千円、中央値405万円は、平成15年所得金額1,000万円以上は15.0%、平均所得金額589万3千円、中央値476万円に対して減少しました。労働力人口が減少し、年金が所得の高齢者が増加した影響が出ています。

マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史