製造業の製品値上げの時期
最近の機械装置メーカーなど製造業の企業動向を紹介します。製造業で部品を海外から調達しようとする企業が増加しています。その理由として、部品の調達価格が国内と比べて安価であるためです。企業によっては重要な組み込み装置で海外製を検討するケースも散見されます。
国内では金属部品の原材料費や人件費が高騰しており、国内の機械装置メーカーが部品を調達する際に製品価格に反映できないことも理由の1つです。そのため、各都道府県の中小企業支援機関では原材料や人件費の上昇分を販売価格に反映させるための交渉方法を指導しています。
部品加工を受託する町工場は仕事が少ないのに値上げすれば仕事はさらに減少すると考えます。機械装置メーカーも値上げにより見積時に失注する確率が高まると考えます。しかし、様々な製品の価格が値上げ基調の今こそ、機械装置メーカーも根拠を掲げて値上げを交渉することを勧めます。
マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史