顧客との信頼関係の構築

営業担当者にとって会社の信用も大事ですが、同じ製品を同じ品質・同じ価格・同じ納期の場合に顧客にとっての選択基準は何になるのでしょうか?日頃から製品の価格動向や仕入先の販売情報等を提供する真摯な姿勢など、この商社マンから買いたいと思わせる理由が必要です。

宴会の席を設けたり、ゴルフに行くなど接待することも一つの手段でした。それも競合企業が同じように接待すれば差別化は生じません。商社マン時代に、ある顧客の購買担当者から原油動向を社内資料に掲載したいので原稿を書いて欲しいと頼まれ、その依頼を喜んで引き受けました。

売上高に直結しない仕事で利用されているだけと言われる可能性もありましたが、お世話になっていた顧客への感謝の気持ちと自分が成長できる機会であると捉えて対応しました。多数存在する商社マンの中から選ばれたことが信頼関係を構築できていると実感しました。

マーケティング・コンサルタント 川本 比呂史